個人投資家はトレーディングよりアロケーションの技術を磨くべき

個人投資家はトレーディング(フロント業務)の技術を磨けば稼げると思いがちでです。トレーディングとは、金融商品の売買するタイミングを利用して利益を積み上げる手法です。

金融機関(機関投資家も含め)のマーケット部門では、トレーディング(プロップ・トレーディング)のできるポジションが花形と呼ばれています。

しかし、個人投資家として資産運用で利益を積み上げるには、トレーディングよりもアロケーションの技術を磨くことが重要となります。

トレーディングによる金融商品の売買タイミングで利益を稼ぐアクティブ運用の投資家は、インデックス投資を主とするパッシブ運用の投資家に勝てないことは統計的に証明されています。

また、トレーディングのスキルを磨いていくと、どうしても特定の金融商品(株式、債券、不動産など)への偏りが生まれ、絶対的な自信を持つ金融商品への比重が上がることで、リターン対比でのリスクが高いポートフォリオを構築してしまいます。

機関投資家であれば、大きなポートフォリオの中で金融商品ごとに専門のトレーダーを配置することは理に適うこともありますが、個人投資家ではそのようなスタイルはないでしょう。

となれば、個人投資家が目指すべきはアセット・アロケーションの技術を磨き、全体最適のポートフォリ構築することです。

個人のリスク許容度からリスク・リターンを計算して、インデックス・ファンドを組み合わせることで全体最適となります。

全体最適とは保有する金融商品だけに限りません。たとえば、日本のサラリーマンが給与として受取るのは日本円であり、将来の年金も日本円でしょうし、住宅ローンやなどの借入金を日本円でしていれば、あなたの日本円のリスクは考えているよりも大きいのかも知れません。

だとすれば、日本円以外での資産運用は必然となり、外国通貨での外国株式、外国債券、外国不動産等々となるでしょう。もちろん、インデックス・ファンドから選ぶことは必然です。

しかし、将来の相続財産に外国債券があるので、外国株式のリスクは取れるけど外国債券のリスクは個人では取れないということもあります(投資制限とも言える)。

このように、広く視野を持ちながら個別の事象(投資制限)により、現実的なポートフォリオに近づけていく作業がアセット・アロケーションの構築方法のひとつです。他にも考え方や方法はあります。

最初は、面倒な作業と思うかも知れませんが、繰り返すことで技術が磨かれていきますし、トレーディングの技術を磨くというリターン向上には非効率な不都合な真実よりも、人的資本を注ぐメリットは大きいと思います。