なぜ高学歴ほど生命保険の加入をファイナンス思考で捉えられないのか?

今でも、高額な保険料の生命保険に加入している人はたくさんいます。

有名大学の経済学部を卒業して、東証一部上場企業に勤務、海外駐在の経験あり、サラリーマンとしてはそこそこ優秀な人でも高額な保険料の生命保険に加入していることを自慢気に話したりしています。

そもそも生命保険は、『万が一の時に相互扶助の理念によって助け合う』仕組みです。これは、どのような保険種類にも共通している生命保険の基盤です。

たとえば、死亡保険(死亡時に保険金が支払われる商品)であれば、死亡のリスクヘッジをしたい人が多く加入することで、死亡のリスクヘッジが少額の保険料で成り立つことになります。

また、生命保険は経済的な部分のみを保証する金融商品ですので、CMなどで何を言おうが、その他の部分を保証することはできませんし、する必要もありません。

結論からいえば、同じ保険金額を受け取れる生命保険であれば、いちばん保険料が安い商品を提供している生命保険会社と契約するのが合理的な選択になります。

生命保険会社の財務基盤も重要だという人がいますが、死亡保険などの純粋な生命保険(貯蓄性を売りにしている商品を除く)は生命保険会社が破綻しても責任準備金(法律上、積立て置く必要がある金額)の90%近くは保証される見込みです。

では、なぜ基本的なファイナンスくらいは知っている高学歴者が高額の生命保険に加入するのかというと、これは合理性ではなく人間関係から発生しているからです。

銀行、証券会社、生命保険会社の金融機関は、今も昔も新卒採用の多くは文系の高学歴者です。そして、90%以上は営業職に回されます。

僕は営業経験はないですが、広い人脈も持たない学生上がりの営業職がまともに話を聞いてもらえるのは、親族か学生時代の友人くらいしかいないでしょう。

新人研修で覚えた営業トークを炸裂させ、友人たちを生命保険にがんがん加入させているのでしょう。そこでは、大学という学びの場で身に付けたファイナンス思考などは微塵もなく、友情が壊れる可能性がある生命保険というくさびを打つ作業をしているのです。

誰がなんと言おうと、生命保険は消極的な選択の上で加入する金融商品です。これを忘れてはいけません。